“Oh, Fizban! If there were just some way out of this mess, I’d try my best to straighten everything out. Honesty--“
伝説3巻p
「ああ、フィズバン! もしこんなところから抜け出せる道があったら、ぼく、全力をつくしてなんとか事態をもとどおりにするようやってみるよ。心の底から本当に――」
“Hullothere.”
“What?”
“Isaidhullothere.” repeated the voice, rather irritably.
「よう」
「え?」
「ようといたんだ」声はいらだたしげに繰り返した。
“Gnimshmarigongalesefrahootsputhturandotsamanella--“
“The short form!” Tas cried when the gnome stopped for breath.
「ニムシュマリゴンガレセフラフートスプトツランドツァマネラ――」
「短縮系だよ!」ノームが休んで息を吸った隙に、タッスルは叫んだ。
***
お久しぶりです、スペースを挟まずにまくしたてるノーム語。息継ぎのタイミング、重要です。
“If I think of something, will it just appear?”
“Try it,”
Tas thought of something.
Gnimsh snorted as a hatrack appeared at the end of the bed. “Now that’s handy.”
“I was just practicing,”
「何かを考えたら、それが出てくるの?」
「やってみるがいい」
タッスルはあるものを思い浮かべた。
寝台の端に出現した帽子掛けを見て、ニムシュは鼻でせせら笑った。「こりゃ便利だ」
「練習しただけだよ」
“What are you trying to do? Find a way out of the Abyss?”
“I have to,” Tas said resolutely.
「いったいおまえさん、何をするつもりなんじゃ? <奈落>からの抜け道を探そうというのか?」
「見つけなきゃいけないんだ」きっぱりと、タッスルは言った。
“The Queen of Darkness will win the war, otherwise, and it will all be my fault. Plus, I’ve got some friends who are in terrible danger.”
「でないと、<暗黒の女王>が戦に勝っちゃう。そうなったら全部ぼくのせいなんだ。それだけじゃない、ひどい危険に陥ってる友だちもいるんだよ」
“Well, one of them isn’t exactly a friend, but he is an interesting person and, while he did try to kill me making me break the magical device, I’, certain it was nothing personal. He had a good reason….”
「まあ、そのうちの一人は本当は友だちとはいえないけど、でもおもしろいやつなんだ。そりゃ、ぼくに魔法の装置を壊させてぼくを殺そうとしたけど、でもそれは個人的な恨みじゃないんだよ。ちゃんとした理由があって……」
Tas stopped.
“That’s it!” he cried in such excitement that a whole forest of hatracks appeared around the bed, much to the gnome’s alarm.
タッスルはしゃべるのをやめた。
「そうなんだ!」タッスルはひどく興奮して叫んだ。興奮のあまり、寝台のまわりに帽子掛けが林立して、ノームをぎょっとさせた。
“What does that remind you of?”
“My dimensional traveling device!”
“What did you do to this thing, anyway?”
“Put it into a meat grinder?”
「これを見て何か思い出すことはない?」
「わしの次元航行装置じゃないか!」
「いったいどうやってこんなにしたんじゃ、まったく?」
「肉挽き器にでも放りこんだのか?」
All the while Tas was talking, though, he was watching Gnimsh, hope filling his chest.
しゃべってはいるものの、タッスルはずっとニムシュから目を離さなかった。胸に希望がふくらんでいた。
もちろん、胸の痛みとともに前にフィズバンにお祈りしたことを考えていた。また、ニムシュがこの装置を動かしたときに、二人ともぱっと月に行ってしまったり、鶏か何かになってしまうかもしれないということも。
“Slide jewel A into golden gizmo B--“
「宝石Aをすべらせて金色のやつBにはめて――」
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