“What will I see?”
“Only what your eyes have been seen, but refused to look at.”
伝説1巻p263
「では、このオーブは何を映すのです?」
「あなたの目に映りながらも、あなたが見まいとしてきたもの。ただそれだけです」
“As for why?” Raistlin shrugged. They have nowhere else to go.”
「なぜ、ということに関しては」レイストリンは肩をすくめた。「ほかに行き場所がないからですよ」
“But this is terrible! I’ll tell Elistan. We’ll help them, give them money--“
“Elistan knows,”
“No, he can’t! That’s impossible!”
“You knew. If not about this, then you know of other places in your fair city that are not so fair.”
「でも、これはあんまりだわ! わたしはエリスタンにこのことを伝えます。わたしたちが力になって、お金を与え――」
「エリスタンなら知っていますよ」
「まさか、そんな! そんなはずはないわ!」
「あなただって知っていたでしょう? ここではなくとも、他の場所が、美しい都に似つかわしくない有様であるのを」
Crysania watched in agony as the mage ripped the pearl-white facade from the city, showing her blackness and corruption bebeath. Bar, brothels, gambling dens, the wharves, the docks…
クリサニアが苦悶しながら見守る中、魔法使いは都の真珠のように白い外観をはぎ取って、その下の汚濁と腐敗を見せていった。酒場、売春宿、賭博部屋、波止場、桟橋……
“No,”
“Please show no more.”
But Raistlin was pitiless.
「もうやめて」
「どうかもう見せないで」
しかし、レイストリンは無慈悲だった。
***
“brothel”が何なのか、クリサニアに理解できたんでしょうか。まさか現場を見せたわけではないと思いますが。
そして、彼女の足が地についていないことを案じ、レイストリンに会いに行くことに反対していたエリスタンは、なぜ自らの手で彼女を導いてやろうとしなかったのでしょうね?
“We are not so very different.” Raistlin’s voice seemed to come from the flames.
“I live in my Tower, devoting myself to my studies. You live in your Tower, devoting yourself to your faith. And the world turns around us.”
「ぼくたち二人は存外似ているようですね」レイストリンの声は炎の中から聞こえるようだった。「ぼくはぼくの<塔>に住み、自分の学問に没頭している。あなたはあなたの<塔>に住み、自分の信仰に没頭している。そして、世界はその二人のまわりを回っている」
“And that is true evil,” Crysania said to the flames. “To sit and do nothing.”
「そして、それこそが真の悪なのですね」クリサニアは炎に向かって言った。「座したまま何もしない、ということが」
“You cannot do this,”
“It is wrong, you must be stopped.”
「こんな計画はできるはずがありません」
「間違っています。是が非でも、あなたの計画は阻止しなければなりません」
“Prove to me that this is evil.”
“Will you listen?”
“The darkness parted, and you came in.”
「間違っているということをぼくに証明してくれませんか」
「あなたは耳を傾けてくださいますか?」
「闇が二つに分かれて、そしてあなたが入ってきたではありませんか」
“Perhaps Paladine did not send you to stop me, Lady Crysania. Perhaps he sent you to help.”
「パラダインがあなたを送り込んできたのは、ぼくを阻止するためではないかもしれませんよ、レディ・クリサニア。ぼくを助けるためかも」
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